箱根の10月                       


今回は、秋の箱根を訪ねてみました。
冬に向けて草花の減少する中、ひときわ目立つ紫と白の花に感嘆しました。リンドウの花が、これほどに素晴らしく咲き誇るとは、今まで思いもしませんでした。また、ウメバチソウが大きな株を作って純白の衣装を身につけ、あたり一面にびっしりと咲いていました。自然との条件が、ぴったりと合ったのでしょう。足の踏み場も無いほどでした。
目線を変えると別の箱根の姿が見えてきます。紅葉の素晴らしい箱根も、足元を見ると小さな花たちが、我一番とばかりにざわめいていますよ!
一枚だけ載せたセンブリの花。千回振り出してもまだ苦いと言われるこの薬草も、花を見れば見るほど清楚ですね。
採取後水洗いをして日陰干して十分乾燥させてから、熱湯を注いで薬用とします。胃腸に良いとのことです。2年草ですので花が咲いたら種を付けて枯れてしまいます。近年は造成等で激減しています。





   

                               リ ン ド ウ

                   本州、四国、九州に分布し、日当たりのよい草地に多い。
                      花は鮮やかな紫色で長さ5cm程度になる。
                     花は陽を受けて開き、雨の日や夜は閉じている。
                        古来から秋の名草として知られている。

   


   



     

                                ウ メ バ チ ソ ウ       
                      日本全土に分布し、山地の日当たりのよい草地に生える。
                        花の形が梅の花に似ていることからこの名がある。
          丈は、10〜40cmとなり、根生葉は心臓形で長い柄があるが、別に一枚柄のない葉が茎を抱いている。
                     夏から秋にかけて茎頂に白色五弁の梅花型の花を一輪付ける。

     

                                マツムシソウ            センブリ
                             日本全土に分布。             日本全土に分布。
                             2年草で花を付けて枯れる。      山地の乾いた草原や木の下に生える。
                              茎はいくつもに枝分かれする。      2年草で花を付けて枯れる。

                                   2003トップページへ