2003  庭の花  2                   


      前回に続いてパート2です。
      春先から初夏にかけて一斉に咲き出します。
      
               



オオシマスミレ

  15年ほど前に、スミレ生産者からいただいた交配種です。
  ノジスミレのかけ合わせだと思われます。
  比較的寒さに弱いので、冬は多少乾き気味にして、あまり凍らないところに置きます。
  日当たりはあまり気にせず半日陰が良いようです。
  成長期は肥料を多めに与え、水を切らさぬよう栽培します。
  種子はできませんので、どこそこにと必要以上増えないので雑草化することはありま
  せん。増殖は根伏や株分けで増やします。
  増殖力は非常に良く、ぶつ切りにしたほとんどの根から芽が出ます。
  花の色がすがすがしい薄紫色で清潔感があります。






             地エビネ     緑弁白舌


          20年ほど前に富士市の愛鷹山の麓で採取したものです。
          花の咲いていない時期に30株位の群生の中から3株ほど採取した中のひとつです。
          その後、20株位に増え3株を残して好きな方に分配しました。
          普通地エビネは茶褐色系が主体ですが、見事なグリーンの顎と純白の舌です。
          舌がもう少し太ければ更に良いのですが!

       最近の野生ランは、無菌栽培等で一度に大量に増やすことができますので良い品種のもの
       が、安くて容易に手に入ります。
       鉢植えで長く栽培すると、ウイルスに感染しやすくなるので2−3年で植え替えすると良い。
       肥料も多めにして、丈夫な株にしたいものです。







        

       スズラン              サラサドウダン             ニシキギ

   純白で綺麗ですね。花が葉の高さと     ドウダンツツジは種類も多くありますが、これが    木の表面にはヒダがあって奇妙な枝
   同じ位置まで咲くのでドイツスズラン     一番ですね。口紅でお化粧をしているようで何    です。秋には紅葉も素晴らしく真っ赤 
   ですね。                      ともいえない魅力があります。              な実を付け見事です。30数年前に
                                                              御殿場の小宮山氏にいただきました。




     

         ヤマブキ(白)          シモツケ           夏ツバキ

   普通黄色をしていますが、選別品種です。      花付きが良く、あとからあとから咲き     姫シャラの仲間です。花はやや大きい。
   小低木です。草ではヤマブキソウがありま      続けます。これも同じく草ではシモツ     株立ちにすると見事ですね。
   す。花もよく似ています。                 ケソウがあり花もよく似ています       庭木として人気があります。






    シラン


          比較的どこの家にもある品種です。
          日当たりの良い路地植にすると良いでしょう。肥料は春と秋に油カスが良い。
          冬季多湿にしたり凍らせたりすると枯れやすいので注意する。
          白花や口紅タイプもあります。
          根茎で良く殖えます。
          ほっといても良く育ちます。

          バックに黒布を張って撮影しました。
          くっきり浮かびあがって花を強調しました。






      

            ヒメアヤメ            セッコク            朝鮮ツキミソウ

   沼津市内在住の方からいただいた      無菌培養のセッコクです。黄粋×黄湖から        花は姫ツキミソウより大型で色も
   ものです。冬には、葉が黒色化して      淡い黄色の落ち着いた色ができました。         鮮やかです。頂部にまとまって花
   しまいますが・茎基部と根は残り、春     花付きもよく、丈夫です。                   が付きます。冬季は地上部は枯
   元気な芽を出します。日当たり好。                                         れます。


  ウチョウラン
                   紫一点
 伊豆長岡町の杉山氏により作り出されました。
 ウチョウラン人気最前線の頃、誰もが発見待ち
 望んだ紫一点花が突然出現しました。
 まだ、人工交配による無菌培養が盛んになる
 以前で、たまたま春ランの根元に種をまいたも
 のの中から数本の紫一点花が現れたのです。
 本人もびっくりです。
 当時は一本百万単位で取引がされたようです
 この時杉山氏は、すでに無菌培養を手がけ始
 めていたので、これらを親として改良に改良を
 重ね、高品質なものを大量に生産しました。
 本品は舌が退化して一枚となりフリルを付けた
 人気者の「仁王」タイプを親に作り出されたもの
 です。今では、安値で誰にでも手に入ります。
 本音を言うと、きらびやかになり過ぎて園芸品       ニッコウキスゲ
 種のようです。本来のノーマルな薄ピンク色の       小山町の故湯山氏からいただいた親株の
 ウチョウランが、私は一番好きです。             実生品です。丈夫でよく増えます。




   ジガバチソウ

  よく見ると面白い形をしていますね。
  スズムシソウやクモキリソウの仲間で名前の由来は地蜂の形からきているようです。
  スズムシソウも昆虫の鈴虫にびっくりするくらいそっくりの花を付けます。10数年前には標高
  600m位のうっそうとした杉林の中にポツリポツリと点在していました。でも、最近はあまり見
  かけません。
  
  さて、本種は箱根の産です。
  肥大した偽球茎から茎を出し基部に葉を付けます。
  世界各地に同類のものが250種ほどある。ラン科 クモキリソウ属 リパリス
  道路の端の土手に10数本で株を作り、何カ所かに点在していました。
  毎年下刈りをされるようなところで、よほど注意していなければ目に付きません。
  夏は涼しく、冬は非常に寒さが厳しく常に凍っているところに生育しているため、平地での
  栽培は難しいものです。また、付け根にある偽球茎はナメクジの好物で、「あっ」という間に
  中が空洞となってしまいます。また、葉の付け根に溜まった。水滴がレンズ現象となり、太陽
  光線で焼け枯れてしまいます。
  我が家にやってきた彼は、岩ヒバの根魂の中に丁度良い育成場所を得たためか、毎年枯れずに
  素晴らしい花を付けてくれます。


                                         2003トップページへ